アート創作活動拠点オンライン公開事業

事業の概要

アート創作活動拠点オンライン公開事業

芸術家の創作活動拠点の取材・芸術家へのインタビューおよびその活動の様子をインターネット上で公開し、現下の情勢においても可能な芸術家と市民の接点づくりを行い、これを契機に取手の芸術家の存在がよりリアルに見えてくる仕組みを作ることを目指していくものです。なお、web制作に当たっては、単なる活動紹介サイトとするものでなく、制作側にも芸術家に関わってもらい市民の心が動くような良質なものとしていきます。撮られる側・撮る側の芸術家の参加を公募にて募り、集まった35組の芸術家のマッチングを経て、順次取材が進んでいます。通常は「鑑賞」や「体験」という形で触れることが多い芸術ですが、今回は普段踏み込むことができない「作品や活動が生まれる場」を公開していくことで、作品が生まれる場と、それを生み出す人々(芸術家)を一体的に市民に知ってもらい、市民にとって芸術がより一層身近に感じられるまちづくりを目指していきます。
 
≫ ART LIVES TORIDE(アート・ライブズ・トリデ)

事業の背景

取手市は芸術活動が盛んで、市内には芸術家が多く暮らし、制作を続けており、芸術と市民との接点の機会が数多く提供されています。しかし、現在のコロナ禍のもと芸術家はその機会を失っており、芸術活動そのものが絶たれることが懸念され、市民が芸術に生で触れる機会を失うことになりかねません。取手の芸術の特色は、芸術家たちが数多くこのまちで作品を生み出していることであり、芸術活動の継続支援が必要となっていました。

首長インタビュー

注目事業を実施にすることにした背景や目的

取手市には、東京藝術大学取手校地があります。藝大生をはじめ、藝大OBや他校を卒業した芸術家たちが120名ほど取手にアトリエや居を構え、それぞれの芸術分野で活動しているという環境もあり、取手市はアートによるまちづくりに取り組んでおります。
その芸術家の活動機会が失われてしまっては、アートによるまちづくりに大きな支障が出るのではないかと考え、この事業を実施することにしました。コロナ禍で創作活動を行う芸術家の方々にお話を伺うと、作品発表の場がなくなったことで創作意欲というパワーが減退してしまうのではないかという不安を感じられていました。本事業を通じてオンラインの世界に発表の場を作ることで、創作活動への動機づけになればと考えています。

注目事業でこだわったポイントや期待している点

オンライン配信という点に期待しています。視聴者が取手市民に限らず、多くの人にアクセスしてもらえる可能性があるため、コロナ禍という制約のためにやむなく採用する手法ではなく、これからの時代の“新しい芸術へのアクセス方法”であると、むしろ積極的に評価しています。
また、動画の撮影者にも映像や写真作家を採用しました。撮影者や編集者の意図が込められた映像で作品を見ると、さらに奥行きが感じられ美術作品の発表の仕方がこの先どんどん変わっていくのだろうと感じています。撮られる側と撮る側と芸術家同士のネットワークの構築にもつながることと思います。

“アートの持つ力”について感じること・考えること

決してうまくはないのですが、私もアコーディオン演奏を趣味とし、芸術家の気持ちを持つ人間の一人です。そして、常々、市長はディレクターやプロデューサーという感覚では務まらないと考えています。自分自身がどんなときも“プレイヤー”であり、鮮度を大切に頑張らなければ市長というフロントランナーは務まらないと思っています。このような考えのもと、自分自身の表現活動としてアコーディオン演奏を行なっています。常にビギナーとして新しいことに挑戦しながら、謙虚に学んでいく姿勢を持ち続けたいと思っています。

臨時交付金をどの事業に充てるか優先順位の考え方

臨時交付金を活用するにあたり、「感染拡大防止」、「経済支援」、「生活支援」を3つの柱としました。これは、コロナ感染拡大が市民生活に大きな影響を与えるなか、感染拡大防止に緊急的に取り組まなくてはならないこと。また、経済活動を含めた市民生活を総合的に支援する必要があったからです。この3つの柱につきましては、どれが優先的にということはなく、どれかが欠けてしまった場合、残る柱にも影響を与え、その施策の効果が見込めなくなります。よって、コロナ感染拡大の影響を最小限にとどめられるよう、その当時考えられる施策を3つの柱として事業化しました。いわば、3つの柱そのものが市の事業のなかでの優先事業なのです。

withコロナ時代の地域づくり

取手市のまちづくりを考えるとき、“そこそこ便利で、そこそこ経済的に楽に暮らせるまち”というPRではなくて、アートをはじめ取手市にしかない魅力に軸を置いたまちづくりを展開していきたいと考えています。そして、そのまちづくりを市民や市外の方々からきちんと評価されるものにしていきたいと思います。そうなるためにも、市の職員たちが自分の任されている分野でベストを尽くし頑張ってくれる、そして市民の皆さまも取手市のいいところを見つけて、いいところに惚れて生きがいを見つけ頑張ってくれる。このようなまちづくりができたらいいなと思っています。

出典: 地方創生図鑑

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