須坂東高校の3年生(5クラス・計171人)の各教室に卒業式当日の3日、突如「黒板アート」が現れ、卒業生たちを驚かせた。後輩たちがはなむけにサプライズで描いたもので、卒業生の旅立ちに花を添えた。
感謝や激励の気持ちを込めた絵で卒業生を送り出そうと、生徒会執行部が企画。事前に企画の意図を伏せて実施したアンケートで好きな漫画をリサーチし、クラスごとに最も人気のあった漫画の中から、旅立つ3年生の背中を押すようなメッセージ性のある一こまを選んで描写した。
本来は白いスクリーンに文字などを写す電子黒板用のプロジェクターを使い、通常の黒板に投影した漫画の画像をチョークでなぞって忠実に表現。卒業式前日に3年生が下校した後から、1、2年生36人が5クラスを手分けして描いた。
卒業式当日、3年3組の教室に一番乗りで登校した儀間賀久(よしひさ)君(長野市)は「初めは黒板に絵がプリントされているのかと思ったくらいリアルな出来」、山田貫太君(須坂市幸高町)は「見た瞬間は衝撃だった。絵がうまくて何のキャラクターかすぐに分かった」と驚きながら、2人とも後輩たちからの思いがけない贈り物に「絵を描いてくれた気持ちがうれしかった。いい記念になった」と喜んでいた。
校内装飾係長で今回の企画のリーダーを務めた中山夏希さん(2年、長野市)は「3年生への感謝の気持ちを込めて、クラスごとに時間をかけて描いた。インスタやツイッターに上げてくれるなど、喜んでもらえてよかった」と話していた。
出典: いけいけすざか
この記事へのコメントはありません。