最後まで踏ん張り、無事バトンタッチ
昭和51年から須坂市内の小中学校に給食を提供してきた須坂市村石町の市学校給食センターは、3学期終業をもって44年に及ぶ稼働を停止した。最終日の17日、調理場で仕事納め式を行った。
この日は、終業式があった小学校11校に給食を提供した。調理釜、食器類などの清浄をほぼ終えた調理員ら約35人が式に出席。三木市長はあいさつで、老朽化した施設でも細やかな配慮のお陰で大きな事故もなく最後を迎えられた―と感謝。「新しいセンターでも引き続き子どもたちのために素晴らしい給食を作って」と呼びかけた。
民間委託するジーエスエフで調理責任者を務める石坂洋一さん(44)は、「今はとにかく、ほっとしている。機械の故障などいろんなことがあったが、無事バトンタッチできることは誇り」と感慨深げに話した。
稼働停止までの一週間、想定外のことが続いたという。2つあるボイラーのうち片方が故障。コンベヤーが動かなくなり、釜にも異常が。しかし給食を止めるまでには至らなかった。さらには最終日前日の16日、加熱処理をする食缶保管庫が故障するハプニング。それでも中学校が一日早い卒業式だったため空きがあり対応できた。もし満食調理であれば不可能だったという奇跡―。44年間動き続けた県内最長老のセンターは、最後の最後まで踏ん張りを見せた。
市内各小学校からは、模造紙にまとめた感謝のメッセージが多く届いた。
新年度からは市内仁礼栃倉に新築移転した新・学校給食センターが稼働する。
出典: いけいけすざか
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